top of page
  • 執筆者の写真毛利仁洋

インドの「2019-2020暫定予算」7

15 直接税の制度簡素化


・納税者の生活を楽にするために、中間層の税率を下げ、税務当局とのやり取りを簡素化し無人化した。これによって、2013-2014年度の税収6.38兆ルピーから今年は12兆ルピーに増えた。納税申告書の提出件数は3,790万件から6,850万件に年率80%で増えた。


・所得税部門はオンライン化され、昨年は申告書の99.54%が提出されたものその通りで受理された。所得税部門はさらに使い勝手がよくなり、すべての申告書は24時間以内に処理され、申告書の承認や評価は納税者と税務署員との間の対面での話し合いなく匿名の税務専門官等を通じて電子処理される。


・基本免税点を20万ルピーから25万ルピーに上げて、所得が30万ルピーまでの納税者には税金を戻す。25万ルピーから50万ルピーの所得の税率は10%から5%に減らし、給与所得者には4万ルピーの標準控除を導入した。所得税法第80C条(貯蓄、投資、保険等)による控除額を10万ルピーから15万ピーに引き上げ、自宅購入のための借入金利息控除額を15万ルピーから20万ルピーに上げた。


・個人事業者等が推定納税制度を利用できる所得制限を1,000ルピーから2,000ルピーに上げた。50万ルピー迄の所得の小規模専門家にも初めて推定納税制度を活用できるようにした。推定納税率を8%から6%に減らした。全法人の99%を占める25億ルピー以下の売上の会社に対する税率25%を売上上限制限なしに新規の製造業の法人に適用できるようにした。


(つづく)

閲覧数:5回0件のコメント

最新記事

すべて表示

インドの「2020-2021予算案」(8)

農業関連の次は健康・水・衛生です。 ・2025年迄に結核を根絶する。 ・2024年までに各州及び連邦直轄領に2000の内科病院と300の外科病院をつくる。 ・健康医療部門に、6900億ルピーの予算をあてる。 ・クリーン・インディア・ミッションのために1230億ルピーの予算をあてる。 ・すべての家庭に水道を通すために3.6兆ルピーを予算を認可し、2020-2021には1150億ルピーを予算としてあて

インドの「2020-2021予算案」(7)

各論の第一は農業・灌漑及び地方開発です。 政府は2022年までに農家の所得を倍増する目標に取り組んでいる。 2020-2021の予算は2.83兆ルピーであり、内訳は、農業・灌漑に1.6兆ルピー、地方開発に1.23兆ルピーとなっている。 農業には漁業も含まれており、2025年までに漁獲輸出高を1兆ルピーに増やすという目標も掲げています。

インドの「2020-2021予算案」(6)

財務大臣は、演説の前段を、次のような言葉でまとめています。 本予算案はすべてのインド市民に「暮らしやすさ」を提供することを目的としている。先に紹介した3つのテーマ、「意欲的なインド」「経済的発展」「思いやりのある社会」は「暮らしやすさ」の花束の花々だ。この花束を持つということは、一方の手に汚職のない政策志向の統治、もう一方の手に透明性のある健全な金融部門を持つということだ。 そして、締めくくりに、

bottom of page